おすすめ両替方法まとめ
海外旅行するときの両替レートの見方を、実際の写真で徹底解説
ここでは、外貨両替のレートの見方について、具体的な例をもとにご紹介していきます。
- そもそも「両替レート」というものが何なのかを知りたい
- 日本の両替店の、店頭の両替レートの見方が知りたい
- 両替レートの比較の仕方を知りたい
- 海外で両替レートを比較するうえでの注意点を知りたい
- 海外の両替レートの実例を見たい
外貨両替における、レートって何?
ここでは、「レート」というものが具体的にどういうことなのかをまとめました。
まず最初に、外貨両替における「レート」とはなんでしょうか。日本銀行では以下の通り定義しています。
為替相場(為替レート)は、外国為替市場において異なる通貨が交換(売買)される際の交換比率です。
為替相場(為替レート)とは何ですか?(日本銀行)
日本銀行の解説では「為替レート」となっています。なのでここでは「為替レート」と呼びます。
日本に在住している方が主に使っているのは、当たり前ですが日本円です。これを、アメリカにいくならアメリカドル、韓国にいくなら韓国ウォンに交換するためのレートが為替レートです。
そして日本銀行は「外国為替市場において」と定義しています。その外国為替市場の為替レートはどこで見れるのでしょうか?例えば、以下で見る事ができます。
これらのサイトで、日本円と世界中の通貨の為替レートがいくらなのかを見る事ができます。具体例を見てみると、2022/10/5時点での為替レートは以下のようになっていました。
通貨名 | 為替レート |
---|---|
アメリカドル | 1アメリカドル = 143.84円 |
韓国ウォン | 1韓国ウォン = 0.1015円 |
NHKとかだと、アメリカドルの為替レートは毎日流れていますね。このレートは、基本的には世界中どこであってもほぼ同じです。1つだけのレートですね。
では、これを踏まえてみていきましょう。
外貨両替店のレートの見方(日本編)
ここでは、実際に成田空港の両替店を例に、表示されている両替レートをどのように見ればいいのかをまとめていきます。
では先ほど確認した為替レートと同じ日、2022/10/5の、成田空港にある三菱UFJ銀行(今は無くなってしまったのですが…写真が分かりやすいので)が店頭で表示していたレートをみてみましょう。
先ほどの為替レートと違う数字が出ていますし、更に二種類の数字が出ています。もう一度並べて確認してみましょう。
通貨名 | 為替レート | 三菱UFJ (円貨⇒外貨) | 三菱UFJ (外貨⇒円貨) |
---|---|---|---|
アメリカドル | 1アメリカドル= 143.84円 | 1アメリカドル= 146.75円 | 1アメリカドル= 140.95円 |
韓国ウォン | 1韓国ウォン= 0.1015円 | 1韓国ウォン= 0.1164円 | 1韓国ウォン= 0.0864円 |
なぜ先ほどの為替レートと違う数字が並んでいるのでしょうか。
理由は簡単で、両替店の手数料がレートに含まれているからです。両替店の運営は当たり前ですがお金がかかります。店舗の賃貸料、人件費、それに加えて利益が出ないともちろんお店なんてやってられません。そういう事で、それ必要な手数料を上乗せしたレートが店頭には表示されているのですね。
成田空港の両替店であれば、日本に来た外国人から安く外貨を買って、海外に行く日本人に高く外貨を売るのが基本です。ということで、外貨⇒円貨は為替レートより低く、円貨⇒外貨は為替レートより高く設定されています。
両替店のレートが店舗ごとにことなるのは、このレートに含まれている手数料が異なるためです。これが安ければ安いほど、旅行者にとってはお得に両替できる、ということになります。
外貨両替レートの比較の仕方(日本編)
ここでは、成田空港にある両替店2店のレートを、実際に見比べてみます。
では、実際のレート表示を見比べ方を確認しましょう。ここでは、2022年10月5日、成田空港の両替店2店の写真を比べました。
この写真を見て、アメリカドル・ユーロ・韓国ウォンのそれぞれで、どちらがレートがお得なのか考えてみてください。答えは写真の下に載せます。
まず、数字をまとめてみましょう。まず「日本円→外貨」(海外旅行へこれから行く場合の両替)から。
通貨名 | 三菱UFJ (円貨⇒外貨) ※上の写真 | GPA (円貨⇒外貨) ※下の写真 |
---|---|---|
アメリカドル | 1アメリカドル= 146.75円 | 1アメリカドル= 146.67円 |
ユーロ | 1ユーロ= 147.56円 | 1ユーロ= 147.58円 |
韓国ウォン | 1韓国ウォン= 0.1164円 | 1韓国ウォン= 0.1153円 |
日本の表記では、1現地通貨(アメリカドルなら1ドル、韓国ウォンなら1ウォン)を日本円でいくらで売っているか、が表記されています。そのため、「日本円→外貨」の場合には、数字が小さいほうが安く買えるのでお得です。そのため、以下の結果となります。
- アメリカドル
- 三菱UFJが146.75円、GPAが146.67円。なので、GPA(下の写真)のほうが数字が小さいのでお得
- ユーロ
- 三菱UFJが147.56円、GPAが147.58円。なので、三菱UFJ(上の写真)のほうが数字が小さいのでお得
- 韓国ウォン
- 三菱UFJが0.1164円、GPAが0.1153円。なので、GPA(下の写真)のほうが数字が小さいのでお得
ちなみにこの場合、結局いくらぐらいレートが違ってくるのでしょうか?計算するには具体的な料金を計算すると分かりやすいですね。
- アメリカドル(1,000アメリカドルの場合)
- 三菱UFJが146,750円、GPAが146,670円。なので、GPA(下の写真)のほうが70円お得。
- ユーロ(1,000ユーロの場合)
- 三菱UFJが147,560円、GPAが147,580円。なので、三菱UFJ(上の写真)のほうが20円お得。
- 韓国ウォン(1,000,000ウォンの場合)
- 三菱UFJが116,400円、GPAが115,300円。なので、GPA(下の写真)のほうが1100円お得。
レートの差はこんな感じでした。ドルとユーロはあまり差はないですが、ウォンだとまあまあ差がでましたね。両替店でどれくらい差があるかは通貨によってばらばらで、運が悪いと100,000円前後の両替で数千円違ってくる場合もあれば、見てみたら数十円しか違わない場合で様々です。
外貨両替店のレートの見方(海外現地編)
ここでは、海外現地の両替店で、レートがどう表記されているのかをまとめます。
では続いて、海外現地の場合のレートの見方を確認します。
気を付けないといけないのは、国によってレート表記ルールが違う事があること。また、円の場合、複数ユニット単位になっている場合があることです。
具体的な例で見ていきましょう。
分かりやすいのはシンガポールドルになりますので、こちらで見ていきましょう。写真はシンガポールの玄関口、チャンギ国際空港のものです。レートは当時、概ね1シンガポールドル=100円、1円=0.01シンガポールドルぐらいの時期です。計算はしやすいですね。
レート表記は、日本では円表記だが、海外では現地通貨ベースになる(場合がある)
まずは数値をとりあえず見てみましょう。
成田空港とチャンギ空港では、表記が以下のように変わりました。
空港 | レート |
---|---|
成田空港(GPA) | 105.95 |
チャンギ空港 | 0.981 |
レート表記が全く違う事が分かっていただけるかと思います。シンガポールの場合、全ての表記が日本と異なるため、かなり注意が必要です。
まず単位。日本の場合、レートの単位は円です。この場合、105.95は、1シンガポールドルが105.95円であることを示します。
一方、シンガポールの場合レートの単位がシンガポールドルになります。この場合、0.981は、100円が0.981シンガポールドルであることを示します。
なので、そもそも単位が異なるため、そのままでは比較できません。
この場合、逆数(1をレートの数値で割ること)にすることでレート単位を修正できます。この例だと、日本では「1シンガポールドル=105.95円」という表記でした。これを、以下のように計算します。
これにより、「1円 = 0.00943シンガポールドル」と、シンガポールドルの単位に修正することができます。
注意しておかないといけないのは、日本の場合は数字が小さいほどお得でした。これは、支払う日本円が少ないほどお得になるためです。
ただ、こちらのように現地通貨をベースにしている場合には、捉え方がすべて逆になります。100円で何シンガポールドルを受け取れるのか、という表記になるので、この場合は数字が大きいほど受け取れるシンガポールが多くなるためお得なのです。このあたりの意味合いも表記で変わってくるので注意してください。
海外では1円=ではなく、100円=となっている(場合がある)
ということで先ほどの写真をもう一度みてみましょう。
UNIT、という表記に注目です。こちらですと、アメリカドル、ユーロ、イギリスポンド、オーストラリアドル、カナダドル、ニュージーランドドルなどは全てUNITが1。1ドル・1ポンド・1ユーロが何シンガポールなのかが書かれています。
一方、例えば日本円や韓国ウォン、ベトナムドンは補助通貨が無い事もあり、数字が大きくなりがちです。そのため、日本円の場合はUNITが100。100円が何シンガポールドルなのかを書いてますよー、という意味ですね。
他にも韓国ウォンは1000なので1000ウォンが何シンガポールドルなのか、ベトナムドンも1000ドンが何シンガポールなのかで書かれています。
我々が「1,000,000ドン」っていくらだよ…ゼロ多すぎて分かりにくい、と思う感覚と同じだと思います。(ちなみに100万ドンは日本円換算で6000円前後です。)諸外国では反対に、「日本円ってゼロちょっと多いな…」と思われがちなんですよね。
この辺りも行く国によって変わってくるので、注意してください。
国によってSELLとBUYのどちらを見たらいいかが違う
最後にもう一度写真を。
SELLING/BUYINGという2つのレートが表記されています。これのどちらを見ればよいのでしょうか?
問題は、これが”WE SELLING/BUYING”なのか”YOUR SELLING/BUYING”なのかという事なんですよね…。結論から言うと、私がみるかぎり、ほとんどの国での多数派は”WE”です。ただし、韓国のように、”YOUR”がスタンダードだったりする国もあるので、それが困りものです。
なので、一般的には円→現地通貨をBUYINGで、現地通貨→円をSELLINGで見ることになります。基本的には。ほとんどの場合”WE SELLING/BUYING”なので。
ただこんな感じで、韓国などごく一部の国や、たまにルールに沿ってない両替店とかで、”YOUR SELLING/BUYING”だったりするんですよね。この写真の表記はきちんと書いてくれているのでいいですが、韓国では「SELLING/BUYING」としか書かれていない場合もあって、もうどうにもならなかったりもします。
このあたりはもうなんとか読み取っていただくしかないですね…。基本的にお店は通貨を安く買い取って、高く売ります。その逆はあり得ないです。なので、計算してそういうレート設定になってるよね?というのを見て頂くしかないですね。
海外現地のレート表記を、写真で確認
ここでは日本人に人気の主要国にて、両替レートがどう表記されているのか写真で紹介していきます
ここでは具体的な各国通貨のレート表記例をまとめてみました。
また、ここでは記載していませんが、アメリカやヨーロッパだと、日本の表記と同じだったりする場合も多いです。(1アメリカドル=XX円、1ユーロ=XX円など)
その場合は特に説明いらないと思ったので、ここでは省いています。
ここでは日本と表記が異なることの多い、東・東南アジアを中心にご紹介していきます。
韓国ウォンの場合
韓国では、「100円=XXXウォン」の表記が一般的です。また、SELLが円→ウォン、BUYがウォン→円になっていることが一般的です。(私が現地で見た限りなので、例外のお店はもちろんあるので注意してください。)
実例を見ていきましょう。
仁川空港のレート例です。韓国だと日本語つけてくれる場合も多いですね。単位とか書いてくれていませんが、100円が何ウォンのレートになっています。
あと明洞当たりだとかなり不親切なレート表記になっている場合も多いです。写真は有名な大使館前両替ですが、SELL/BUYの表記すらない感じですね。
一般的にはこういう場合、韓国だと円→ウォンのレートが表示されている場合が多いです。ただまあお店によって違う可能性は全然あるので…。注意してくださいとしかいえないんですけどね。
台湾ドルの場合
こちらは桃園空港のレート表記です。
1円=XX台湾ドルのレート表記で、円→台湾ドルはBUYの事が多かったです。
タイバーツの場合
こちらはスワンナプーム空港のレート表記です。
1円=XXバーツのレート表記で、円→バーツはBUYの事が多かったです。
シンガポールドルの場合
こちらは最初に掲載していたチャンギ空港のものですね。
100円=シンガポールドルのレート表記で、円→シンガポールドルはBUYの事が多かったです。