
ネットの外貨両替おすすめは?宅配3社+7空港レートの比較結果まとめ
パンデミック以前・以後で、インターネットでの外貨両替事情も大きく様変わりしました。
そもそもみずほ・三井住友・ゆうちょ・三菱UFJといった大銀行が、全支店窓口での外貨両替を停止。羽田・成田・関空へ出店していた、各銀行の外貨両替窓口も、全て撤退してしまいました。
そんな中で外貨宅配業者も、中小業者を中心に淘汰が進み、だいぶんと数が減っています。今残っているのは、運営歴の長い大手企業ばかりになりました。
ここでは、外貨宅配を行ってくれる業者3社に加え、本当にお得なの?という観点から、国内外の主要空港7空港のレートも加えて徹底比較。実際にインターネットで申し込むうえで気になる、両替レート・最低両替額・送料・取り扱い通貨・支払方法などの知りたい情報をわかりやすく整理しました。

このあと比較表などで、具体的にどのサービスを使えばいいのかをご紹介していきます。
外貨宅配サービスと国内各所のレート比較

ここでは、外貨宅配サービスと、それ以外の代表的な両替所の手数料を比較していきます。
比較対象とする外貨宅配事業者
ここでは、外貨宅配サービスとして以下の3社を比較します。いずれも10年以上、外貨両替事業を運営している大手事業者です。運営歴が長いため、信頼感がありますね。



パンデミック前後に、ゆうちょ銀行やJTB、Line外貨両替といった大手の有名どころのインターネット外貨両替サービスは終了してしまいました…。現在、大手で引き続き運営しているのはこれら3社になってしまいました。
全15通貨両替レート比較(毎日更新)
では、上記の3事業者が提示している両替レートを比較します。ここでは、主要15通貨を比較対象とします。
レートは各社、お昼までに当日のレートが更新されますので、そのタイミングでレートを毎日更新して最新化しています。
通貨 |
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外貨両替ドルユーロ
外貨宅配
|
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Travelex
両替専門店
|
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成田空港GPA
成田空港直営
|
---|---|---|---|
アメリカドル USD | 147.50 | 147.82 | 147.37 |
ユーロ EUR | 173.92 | 175.16 | 174.12 |
イギリスポンド GBP | 206.66 | 211.24 | 208.62 |
中国元 CNY | 20.47 | 21.94 | 21.98 |
韓国ウォン KRW | 0.1103 | 0.1171 | 0.1210 |
香港ドル HKD | 19.04 | 20.97 | 20.84 |
台湾ドル TWD | 5.115 | 5.580 | 5.511 |
カナダドル CAD | 111.51 | 117.33 | 115.18 |
オーストラリアドル AUD | 98.91 | 104.76 | 104.59 |
ニュージーランドドル NZD | 91.45 | 98.17 | 96.63 |
タイバーツ THB | 4.66 | 5.03 | 4.94 |
シンガポールドル SGD | 117.36 | 121.41 | 119.40 |
フィリピンペソ PHP | 2.70 | 2.91 | 2.90 |
インドネシアルピア IDR | 0.00981 | 0.01150 | 0.01140 |
マレーシアリンギット MYR | 36.79 | 39.64 | 38.22 |
外貨宅配3社+国内3空港+海外4空港+カード1社の比較
そもそもレートだけだと、差額がどのくらいあるのか分かりにくいですね。
ここでは、1万円あたりで、具体的にどのくらい両替額に差が出るのかを、「実質手数料」としてグラフにまとめました。これは1万円の場合ですので、5万円なら5倍手数料が必要になります。
ここでは上記の3社に加え、「羽田空港」「関西空港」「ニューヨークJFK空港」「仁川空港」「台湾桃園空港」「香港国際空港」「三菱UFJ(ワールドカレンシーショップ)」(三菱UFJはセントレアのみ出店しています)「Visa(海外決済手数料3.85%の場合)」の、3外貨両替、7空港、1カードの比較を行います。
なお、海外の空港の場合、その国の通貨と日本円の場合のみで比較します。
両替手数料の算出条件はこちら
- 対象通貨は、日本人が良く利用する以下の13通貨とする。
- アジア:韓国、台湾、中国、香港、シンガポール、タイ、マレーシア
- 欧米:アメリカ、ユーロ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド
- 基準レートは、「東京外国為替市場の当日12時頃のレート」とする。
- そこから各社が提示しているレートとの差額を計算し、「手数料」として表す。
- データは1か月間を平均したものを使用する。
- 両替所の場合、購入・売却両方の手数料を計算し、その平均手数料を表す。
- 海外の空港は、当該国の通貨と日本円とのレートのみ比較する。(アメリカならアメリカドルー日本円、韓国なら韓国ウォンー日本円のレートのみ)
- カードの場合、円→外貨の手数料のみを平均する。
- クレジットカードは、Visaカードの場合の手数料を表す。海外決済手数料は3.85%の場合で計算する。
- 現在の日本国内のクレジットカードは、海外決済手数料は3.85%もしくは3.63%となっている場合が多いため。3.63%の場合には0.22%手数料が安くなるため注意。
- 3.85%を採用しているのは、セゾン、オリコ、三菱UFJニコス、JR東日本、ライフ、UC、Paypayなど。
- 3.63%を採用しているのは、楽天、三井住友、DC、JALなど。
サービス内容の比較
ここでは、各社の具体的なサービス内容を比較していきましょう。

表で項目ごとに比較してみていきましょう
項目 | 外貨両替ドルユーロ | Travelex | GPA (成田空港直営) |
---|---|---|---|
両替 レート | レートは全体的に良い | あまり良くない | ドル・ユーロ・スイスフランはレートが良い |
最低 両替額 | 30,000円~ | 30,000円~ | 30,000円~ |
金種 指定 | 小額中心・高額中心の指定可 | 指定不可 | 細かく指定可 |
両替 上限 | 上限なし | ~300,000円 | ~300,000円 |
送料 | 400円 (10万円以上の両替で無料) | 1,000円 (10万円以上の両替で無料) | 無料 |
取扱い 通貨数 | 17通貨 | 31通貨 | 34通貨 |
支払い 方法 | 銀行振込、 代引き(+300円) | クレジットカード、 銀行振込、 代引き | 代引き |
発送 | 営業日のみ 土日祝は 翌営業日発送 | 営業日のみ 土日祝は 翌営業日発送 | 営業日のみ 土日祝は 翌営業日発送 |
結論:外貨両替の宅配サービスはどこがおすすめ?


ここでは、お勧めの事業者と、各社を選ぶためのポイントをお伝えします。
<おすすめ>外貨両替両替ドルユーロ:レートが良くサービスも良い

私の一押しは外貨両替ドルユーロ。シンプルにレートが良く、サービスも良いからです。
レートは、基本的に国内空港よりより場合が多いです。
欧米の空港と比べると特に圧倒的にレートが良いですね。例としてニューヨークJFK空港をだしていますが、ヨーロッパの空港もどこもこんなもんです。欧米の空港は基本的にレートが悪いので要注意です。
アジアでも、韓国仁川や香港よりレートが良く、台湾桃園と同等レート、といった感じです。
- 両替レートがお得なところで両替したい
- 3万円以上両替する
外貨両替ドルユーロは運営歴が10年以上あり、累計10万件を超える取引実績のあるインターネット大手外貨宅配専門店です。こちらは他の2店とはことなり、完全に外貨両替の宅配を専門としているお店です。
取り扱い通貨数は、17通貨と限られる点は注意してください。ただし、普通の人が観光で行くようなところは、ほとんどカバーされていると思います。
送料は原則400円ですが、10万円以上の両替で無料になります。支払いは、基本的には銀行振込で、代引きの場合には700円の手数料がかかる点も注意が必要です。
こちらの特徴は全体的にレートが良い事で、ドル・ユーロ・スイスフランは日本の空港と同程度(日本の空港は、どこもこの3つの通貨はレートが良いためです)、それ以外の通貨はお得に両替できることが多いです。
具体的な外貨両替ドルユーロの紹介記事については、以下を参照してください。
GPA:マイナー通貨の両替や金種を細かく指定したい人

GPA外貨両替専門店 ONLINE STORE外貨宅配サービスの公式サイトもご覧ください。
GPAは成田空港が直営で運営している両替店で、そちらが運営している外貨両替の宅配サービスになります。
- マイナー通貨の両替をしたい。(具体的には、ベトナムドン、カタールリヤル、チェココルナ、デンマーククローネ、フィジードル、パシフィックフラン、ノルウェークローネ、ポーランドズロチ、サウジアラビアリヤル、スウェーデンクローナ、ブラジルレアル、南アフリカランド、UAEディルハム、メキシコペソ、ハンガリーフォリントなど)
- レートはいいから、とにかく券種を細かく指定したい
- 3万円以上両替する
ポイントはやはりマイナー通貨の取扱量の豊富さでしょうかね。成田空港が運営しているだけあって、とにかく通貨数が豊富です。マイナー通貨の両替をしたい場合には便利に使えるのではないでしょうか。
またこちらは、券種をかなり細かく指定できます。レートはいいから、とにかく券種を指定したい場合にはおすすめですね。
Travelexとサービス内容が似ているのですが、こちらは代引きのみにはなるのですが、送料が無料というのもうれしいポイントですね。
ただレートは、ドル・ユーロ・スイスフランは良い傾向にありますが、それ以外の通貨は、通貨により温度差はありますが、総じてレートは良くない傾向です。また、支払い方法は代引きのみとなります。
成田空港にあるGPAの様子は以下の記事でもまとめています。
Travelex

Travelex公式サイトもご覧ください。
外貨両替店というとなんとなくTravelexという名前を連想される方は多いと思います。イギリス発祥の、世界各国に店舗がある外貨両替店ですね。
取り扱い通貨数は31通貨と非常に多いです。また、クレジットカードが利用できるのは、外貨両替店ではかなり珍しいです。店舗の方でも使えるところがあるようで、これは本当に珍しいです。(ただ、対応しているカードは限られるため要注意です)
ただ、ここであげた3つの中では、両替レートに関してはいまいちなのが正直なところです。レートを重視するのであれば、おすすめできないという印象です。
珍しい通貨を両替したい人や、クレジットカードでお手軽に両替をしたい方にはおすすめです。
また、三井住友銀行やりそな銀行をはじめとした、国内の都銀・地方銀行の多くが、現在外貨両替をTracelexへの取次としています。銀行からの取次も多いということで、信頼性はありますね。
まとめ
ということで、インターネットでの外貨両替は、以下の通りにすることがおすすめです。
- レートを重視したい → 外貨両替ドルユーロ
- マイナー通貨を両替したい → GPA(34通貨対応)
- クレジットカード(対応カードは限られるため注意)で支払いたい → Travelex
なお、郵送での対応となる関係上、なるべく早めに申し込むことをお勧めします。
パンデミック後でもなんとか運営を続ける各社、外貨両替店が減っている昨今非常に助かります。出発前に両替を終わらせて、効率の良い旅行を楽しみましょう。